いささめに読書記録をひとしずく

お勧めの書籍や論文を紹介して参ります。

おじいちゃんといっしょドラッカー講座朱夏の陽炎

2025-01-01から1ヶ月間の記事一覧

塩野七生著「ローマ人の物語Ⅴ:ユリウス・カエサル ルビコン以後」(新潮社)

ガリア戦役を完全に制圧してローマ北方のガリア人問題を根底から解決したカエサルは、救国の英雄ではなく国家の敵と元老院から扱われるが、カエサルはガリア戦役の軍勢をそのまま率いてイタリアに進軍。元老院議員達はローマを捨ててギリシャに逃れ、三頭政…

塩野七生著「ローマ人の物語Ⅳ:ユリウス・カエサル ルビコン以前」(新潮社)

今から過去を振り返るからローマはポエニ戦争後の混迷を収束できたように見える。しかし、この人物がいなければローマは混迷のまま自滅したであろう。ローマ史上最高の英傑、世界史の全てを見渡してもこれ以上の人物は存在しただろうかと考えてしまう英雄、…

塩野七生著「ローマ人の物語Ⅲ:勝者の混迷」(新潮社)

三度に亘るポエニ戦争で地中海世界の覇者となったローマ共和国は、戦争の勝者となったがために国内に問題を抱えるようになった。元老院を中心とする挙国一致体制で戦争を乗り越え、戦争に勝利したために、元老院を中心とする社会そのものがローマの現状問題…

塩野七生著「ローマ人の物語Ⅱ:ハンニバル戦記」(新潮社)

チュニジアの5ディナール紙幣にはハンニバルが描かれている。 イタリアの国歌にはスキピオが歌われている。 いずれもこの、ローマ人の物語第Ⅱ巻にでてくる人物であり、より厳密に言えば、本書のうちの第二次ポエニ戦争でその名を馳せることとなった人物であ…

塩野七生著「ローマ人の物語Ⅰ:ローマは一日にして成らず」(新潮社)

平安時代叢書を読んだ人からよく言われることがある。「ローマ人の物語」に似ていますね、と。私自身、塩野七生氏の著作にかなり影響を受けていること、特に全15巻からなる本書を愛読していることから、平安時代叢書はローマ人の物語の影響を受けていること…