2024-07-01から1ヶ月間の記事一覧
1991年、アメリカのマサチューセッツ州でハリケーンによる4日間の停電が発生。その4日の間に、ソビエトでクーデターがあり、失敗し、ソビエトが滅亡目前となった。 停電からの復旧直後のテレビのニュースを信じることのできた被災者は少なかった。 この出来…
本書はThinkers 50シリーズのうちマネジメントに関してまとめた一冊であり、ヘンリー・ミンツバーグ、ダニエル・ピンク、リンダ・グラットン、ゲイリー・ハメル、ロザベス・モス・カンター、ジョン・コッター、C.K.プラハラード、デービッド・ノートン、ダニ…
遣唐使と元寇との間、日本と大陸との交流が皆無であったわけではない。菅原道真による遣唐使の廃止も、日本と大陸との交易という視点で捉えれば、そこまで大きな影響を及ぼす者でも無かったのだ。無論、正式な国交が閉ざされたことは事実であるが、遣唐使の…
日本列島は、若い。 日本列島を構成する成分は古生代から存在する土壌もあるし、採掘すれば中生代の化石も出てくる。しかし日本列島は、若い。ユーラシア大陸から分かれて列島を構成するようになったのは新生代に入ってから、それも、氷河期を終えて海で隔て…
ファミコンソフト「ドラゴンクエスト」がスタートというわけではないが、日本では異世界をイメージさせる光景として西洋中世らしき舞台がよく使われる。なろう系小説をはじめとする異世界転生者モノを思い浮かべていただければ、日本人の考えるところのイメ…
ペルシア帝国という名は何度も目にする。しかしそれは、ギリシャの、マケドニアの、ローマからの視点であり、当事者の視点では無い。 本書はペルシア帝国について知らないということをこれでもかと突きつける。 たとえばアケメネス朝ペルシア。これはギリシ…
想像していただきたい。二次元の美少女のポスターに発狂して発禁を訴える人、自衛隊や在日米軍の存在に発狂して暴れ回る人、そんな人が権力を握って言論を統制したらどうなるか? 戦前戦中の日本はそんな人間が言論を統制していた。 戦前戦中の言論の不自由…
7月からアニメ放送が始まった逃げ上手の若君。この作品は鎌倉幕府滅亡後に行方をくらました北条時行を描いた作品である。かの作品のネタバレになってしまうのをどんなに気をつけようと、北条時行の時代そのものは歴史の教科書に記されているので、歴史の教科…
この本について述べるならば、127ページのトーマス・セドラチェクのこの一言に凝縮されていると言うべきだろう。 「これは解決策についての本ではなく、私より賢い誰かが解決策を見つけられる場所についての本なのです」 本書はトーマス・セドラチェクとデヴ…
テレビというのは映像と音を伝える媒体である。現在放送中の大河ドラマの光る君へは平安時代の様相を描いており、視聴者に平安京の暮らしを追体験させるドラマにもなっている。 しかし、どうしてもテレビというメディアの特性上、再現しきれないし伝えきれな…
私が本書を読み終えたのは2020年の大晦日、すなわち、COVID-19の猛威が吹き荒れた最初の年の大晦日である。 一方、原著 "The Future Is Faster Than You Think: How Converging Technologies Are Transforming Business, Industries, and Our Lives" の刊行…
国破れて山河ありともいうが、山や川といった自然の産物だけでなく、人工的なモノ、たとえば道路を見ても、そこに歴史はやどっている。 たとえばどこにでもある市街地の、どこにでもあるような、一見すると十字路、よく見ると十字路ではなく、よく見ると斜め…
社名とは、どのような会社なのかを示すもっともわかりやすい指標である。裏を返せば、社名だけで何をやっている会社なのかわからないというのは、悪いとは言わないが、事業を進めるにあたって大きなハンデを背負うこととなる。 簡単なのは、事業名を社名に入…
本書は読んで字の如く、新聞を読むことを勧める一冊である。 しかし、気になったのは新聞を読むことの効用そのものではない。 本書に引用されている調査結果だ。 ・「魚をヤく」のカタカナの部分を漢字で書けた小学生 昭和39年33.8% → 平成19年70.9% ・「…
本書に於いて著者が向けたターゲットは10代だろう。だが、私はもっと歳上の人にこそ読んで欲しいと考える。 この一冊には言葉を聞かされる側では無く、言葉を言う側こそ知っておくべき言葉が列挙されている。責任回避と思考拒否を善意という殻で覆った言葉が…
本書は2019年4月に日本経済新聞出版社より刊行された「ブラック職場があなたを殺す」を改題・修正した上で2021年に刊行された書籍であるが、この修正とタイムラグに大きな意味がある。 その間に全世界で働き方が変わったのだ。 具体的に言うと、出勤という概…
歴史学徒ならびに経済学徒に告ぐ。 道を空けよ。バケモノが現れた。 奈良時代から明治維新に至るまでのこの国がどのように発展してきたか。よくぞここまで調べあげたものだ。それでも農業生産性だけならどうにかなる。記録を追いかければ収穫量は把握できる…
ドラッカーは企業の目的を顧客の想像にあるとした。自らの作りあげる製品を愛好する顧客を、生みだしたサービスを愛好する顧客を、いかにして生み出すかが企業の目的にあるとした。 本書はこうした顧客の創造について、製品やサービスを完成させて送り出した…
7月3日より新しい一万円紙幣の肖像を飾ることとなった渋沢栄一。3年前は大河ドラマの主人公になったこともあり、埼玉県の生みだした事実上ただ一人の歴史上の人物でもある渋沢栄一については、多くの書籍が書店の店頭に並ぶようになっている。本書もそうした…
激怒する人は多いであろうが、「東ドイツに生まれなくて良かった」「東ドイツが滅んだのは本当に幸せなことだ」「統一で表出した問題より東ドイツが存続していたほうがさらなる問題であり続けただろう」という感想しか出てこない。これが本書を読んだ後の感…
本書の帯にもあるが、本書の著者であるラズロ・ボック氏はグーグルのピープル・オペレーション部門の元責任者である。著者は本書において、グーグル内部からの洞察を提供し、私たちの働き方や生き方を変革することを提唱している。 何しろ結果を出している企…
私は現在、いささめのドラッカー講座でタイムマネジメントを描いている。本記事公開時点で60ページ目である。 ameblo.jp 働いている人だけでなく、ほとんどの人は「時間が無い」という局面に出くわすはずである。これに対し「時間が無いは言い訳」とか「工夫…
7月7日、史上最多となる56名もの立候補者が名を連ねた東京都知事選挙は、現職の小池百合子候補が291万8015票を獲得し、三選を果たした。ただし、得票率は42.77%と投票総数の過半数には届いておらず、前回の都知事選で獲得した366万1371票と比べておよそ74万…
当然のことであるが、鉄道が誕生する前に鉄道のマナーなど存在しなかった。 ならば、鉄道におけるマナーとして今に生きる我々が当然のこととして受け入れているのかというと、回答はYesでもありNoでもある。鉄道誕生前から不特定多数の人と同じ空間で数分か…
本書は2011年に刊行された "Grow: How Ideals Power Growth and Profit at the World's Greatest Companies" を2013年に翻訳した書籍であり、現在から10年以上前のビジネス書であるが、本書に記された洞察は現在でも通用する。特に著者自身が数多くのブラン…
心身共に疲れきっているとき、あなたはどちらを選ぶか? a:外に出て他者と一緒に過ごす。 b:家の中で一人で過ごす。 上記の問いでaと答えた人に本書は必要でない。 本書が必要とするのは上記の問いでbと答える人だ。 子どもの頃にこのように感じた人は…
昨日紹介した書籍のマンガ版である。 rtokunagi.hateblo.jp ドラッカーの解説マンガを書いている私が記すのは手前味噌に過ぎるが、ビジネスをマンガで解説するというのは、なかなかどうして、効率的な方法なのである。文字の羅列であろうと、小説形式にしよ…
本書は30万PVのブログ「凡人が、天才を殺すことがある理由。」を書籍化したものである。 本書の構図を簡単に図にまとめると、上記に添付した本書の画像となるであろう。 その上で一つ、勘違いしないでいただきたいことがある。多くの場面に於いてほとんど全…
本書のタイトルにもある「キラキラネーム」、ネット上では「DQNネーム」とも呼ばれる珍妙な名付けは、一言でまとめると名付けをした人間の学力の低さを示している。それで人生を破壊された子は数多くおり、親と絶縁し、自らの力で家庭裁判所での改名手続に成…
部下を怒鳴りつける。 有給休暇を認めない。 宴会の余興をさせる。 「結婚はまだか」「子どもはまだか」と訊ねる。 昭和時代はイヤだなと思っていても世の中とはそういうものだと諦めていた。 今はもう、そのような諦めは不要な時代を迎えている。 イヤだな…