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DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー 2025年12月号 特集「P. F. ドラッカー 『真摯さ』とは何か -経営と人生の指針-」(ダイヤモンド社)

DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー 2025年12月号 [雑誌]特集「P. F. ドラッカー 『真摯さ』とは何か -経営と人生の指針-」 DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー

真摯さ。

ドラッカーの提唱するこの単語を知らないビジネスパーソンはそう多くはないであろう。

しかし、今回の特集はその単語そのものにあえて向かい合っている。

Integrity という単語を「真摯さ」と訳した先人の方々は慧眼であったといえる。経営を為す上で、ビジネスパーソンとして日々を過ごす上で、真摯であることは必要な資質であり、真摯であろうとすることは必須の姿勢である。

CRM(企業が主導する顧客関係管理:Customer Relationship Management)からCMR(顧客自身が主導する顧客関係管理:Customer Managed Relationships)へとビジネスの在り方が変わってきているとは第三次産業革命以降に、第四次産業革命の渦中にある現在も盛んに提唱される言葉であり、第四次産業革命の黎明期にその生涯を終えたドラッカーは、第四次産業革命の進展している現在の姿を見ていない。見れるはずがない。しかし、ドラッカーの掲げた Integrity という単語の持つ概念は現在でも通用する。ただし、その訳語として用いられてきた「真摯さ」はもう通用しない。

日本語の「真摯さ」はCRMの頃であれば適用できた訳語であったといえる。CMRとなりつつある、あるいはもうCMRを迎えていると言える現在、ビジネスパーソンは顧客自身が自らの関係管理を構築し管理するのをサポートすることを考えなければならない。

すなわち

  • 自分が、あるいは自分が属する組織ができることは何か
  • できることを為すことでいかにして社会に貢献するか

を考えなければならない。

この考え自体は以前から存在している考えである。しかし、時代のアップデートに合わせた概念のアップデートをしていかなければならない。

今月号はこれからのビジネスにおける、また、生き方における Integrity の在り方を見直す契機となる一冊となるはずである。