いささめに読書記録をひとしずく

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おじいちゃんといっしょドラッカー講座朱夏の陽炎

スチュアート・クレイナー&デス・ディアラブ著,有賀裕子訳「Thinkers 50 マネジメント」(プレジデント社)

Thinkers50 マネジメント

本書はThinkers 50シリーズのうちマネジメントに関してまとめた一冊であり、ヘンリー・ミンツバーグ、ダニエル・ピンク、リンダ・グラットン、ゲイリー・ハメル、ロザベス・モス・カンター、ジョン・コッター、C.K.プラハラード、デービッド・ノートン、ダニエル・ゴールマン、ジェームズ・チャンピー、デイビッド・ウルリッチといったビジネス思想家のインタビューが掲載されている。

こう書くと、「ドラッカーは?」と思う人はいるであろうが、ドラッカーは載っていない。厳密に言うと言及はされているが、章立てして取り上げられているわけではない。

それは当然で、本書は2014年刊行時点、すなわち、ドラッカー亡き後のビジネスとマネジメントの領域における最も影響力のある思想家たちのアイデアを集約した一冊である。すなわち、ドラッカーによって始まるマネジメントのさらなる詳細な分析と実践をまとめたのが本書なのである。

マネジメントに関連する古今の優れたアイデアを集め、ビジネス思想の大家たちとの対話を交えながら、現代的な視点からその意味を解き明かすことを目的とした本書は、もはや古典となったオラッカーの著作を現代社会に合わせて膾炙し、多くのビジネスパーソンにマネジメントに関する理論と実践の強化を推し進めることとなる一冊である。

上記の目次からを見ても分かるとおり、本書は多岐に渡ってのマネジメントに関する分析を展開している。マネジメントを学ぼうとする人にとっての絶好の導入書となるであろう。