いささめに読書記録をひとしずく

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カール・セーガン著,森暁雄監訳「惑星へ(上・下)」(朝日新聞出版)

 

惑星へ 上 惑星へ 下

世界中のセンセーションを沸き起こしたCOSMOSは1980年に刊行された書籍であり、1980年時点の知見に基づいた惑星科学の成果を中心とした科学啓蒙が書籍の主題となっている。

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その際に根幹となっていたのはボイジャー計画であるが、1980年時点のボイジャーは1号が土星探索を終えたものの2号はこれから土星に接近しようかという頃、さらにボイジャー2号は1986年に天王星を、1989年に海王星を探索し、天王星の探索では道の衛星を数多く発見し、海王星では土星ほど明瞭ではないにせよ星を一周する輪があることを見つけ出した。

これらの惑星科学の進展に加え、本書はCOSMOSに続く科学的知見の向上を図る姿勢を書き記している。たとえば本書上巻第3章「大降格」では、私が、我々が、我々の社会が、我々の世界が、我々の地球が、何においても特別なものではないことをこれでもかと書き記している。

さらに第5章の「コノ星ニ知的生命体アリヤ」では、宇宙から地球を眺めたとき、地球に知的生命体があるのかを確認できるのかを考えている。制度の優れた望遠鏡で地球を眺め、成分分析を進めたとしても、人類を検知することはできない。せいぜい地表を構成する物質矢田行きの成分を把握するのが限度である。酸素が待機の多くを占め、酸素と水素の合成物質が地表の七割近くを覆っていることまではわかるが、それが限度である。精度を高めて1メートルまで検知できたとすれば謎の直線や曲線を検知でき、それが何かしら非自然的な存在であると把握できるであろうし、もっと精度を高めればその直線や曲線を移動する物体を把握できるであろうが、そこでの直線や曲線は道路であり、移動する物体とは自動車である。ここでようやく地球上に知的生命体があると把握されるであろうが、ここでの知的生命体とは自動車のことである。もっと精度を高めれば自動車に入り込む謎の寄生生物が把握でき、知的生命体たる自動車は寄生生物に寄生されることではじめて動き出すことを理解するであろうが、その寄生生物を知的生命体と認識するのは難しかろう。

人類が考えているほど人類は特別ではなく、人類社会も特別ではなく、地球もまた特別ではない。この現実を把握することではじめて客観的な科学的見地を身につけることができる。そのことを本書はこれでもかと突きつけてくれる。