昨日紹介した早坂隆氏の著したアネクドート集の最新刊である。
本書のターゲットとなっているのは2022年2月24日に侵略戦争をはじめたロシアであり、プーチン、ロシア軍、ロシアの文化や歴史について容赦ないアネクドートが繰り広げられている。
当初、プーチンはウクライナを2日で制圧すると目論んだとされている。しかし、短期決戦は失敗した。
本日のニュース
「プーチンによる『キーウを二日で占領する特別軍事作戦』は本日、一六日目に入りました」
(本書 p.25-26)
ウクライナは当初、早々に降伏すると思われていた。ゼレンスキー大統領はコメディアンであり役者であって、ドラマで大統領を演じたことがきっかけで本当に大統領になった人としか見られていなかった。だが、ウクライナは侵略に対する抵抗を続け、首都を放棄して亡命すると目されていたゼレンスキー大統領はキーウから逃げることなくキーウに留まり続けている。抵抗者ゼレンスキーは世界から支持を集めるのに対し、プーチンは嘲笑を浴び続けている。
プーチンのはじめた侵略戦争が失敗に向かっていることは、ロシア軍に対する嘲笑も集めるようになっている。
問い・プーチンは結局何をしたのか?
答え・「世界で二番目に強い軍隊」を、「ウクライナでで二番目に強い軍隊」に変えた。
(本書 p.70)
問い・ロシア人兵士は戦線で他の兵士と出会った時、どうする?
答え・出会ったのがロシア人兵士なら、片手を上げる。
出会ったのがウクライナ人兵士なら、両手を上げる。
(本書 p.73)
問い・ウクライナからロシアに帰還した戦車大隊のことを何と呼ぶ?
答え・歩兵小隊。
(本書 p.77)
嘲笑を受けるのはロシア軍だけではない。ロシア政府もまた嘲笑を受けるようになっている。
核戦争が起きたら、生き残れるのはゴキブリだけだと言われている。
すなわち、プーチン政権の政府機能はそのままだということである。
(本書 p.106)
ロシアはウクライナに対してナチスと称し、侵略の名目としてネオナチ討伐を掲げているが、そのような名目は通用しないどころか、ナチスとロシアの同一視すら起こっている。
問い・ロシア軍は「Z」の文字を好んで使用しているが、これは似合っているか?
答え・似合っている。「卐(ハーケンクロイツ)」の半分の規模で、かつ、裏返しである。
(本書 p.66)
昨日紹介した書籍と同様、本書にはその他にも多くのアネクドートが詰まっている。こちらもぜひとも手にとっていただきたい。