平安時代以降の日本国の経済に欠かせない存在である荘園。この荘園についての研究は進んでいるのだが、いかんせん、何とも掴み所のないのが荘園というものだ。荘園が存在していたことは誰もが知っているが、荘園がどのようなものであるかを捉えることのできる人は難しいであろう。
その難しいことに挑んでいるのが本書である。
荘園に対する多くの研究者が最新の研究をまとめた論文集が本書であり、本記事執筆時点では荘園研究の一つの頂点となっている書籍である。
以下に本書の目次を転記する。その内容を見ていただくだけで、本書がいかに荘園研究のトップランナーであるかを御理解いただけるであろう。