来年の大河ドラマ「光る君へ」入門書として二番目に優れた一冊である。
なお、最も優れているのは、德薙零己著「平安時代叢書」第八集から第十二集である。
来年の大河ドラマ「#光る君へ」の事前予習に最も優れたテキストはこれだ!
— 德薙零己 (@rtokunagi) 2023年11月23日
平安時代叢書 第八集 天暦之治 https://t.co/tHrLiZ2FOq #narou #narouN6966HW
平安時代叢書 第九集 戦乱無き混迷 https://t.co/ymykXUlcdz #narou #narouN7180HW
— 德薙零己 (@rtokunagi) 2023年11月23日
平安時代叢書 第十集 源氏物語の時代 https://t.co/I9e08gzW9y #narou #narouN7204HW
— 德薙零己 (@rtokunagi) 2023年11月23日
平安時代叢書 第十一集 欠けたる望月 https://t.co/BITjJAT8be #narou #narouN7258HW
— 德薙零己 (@rtokunagi) 2023年11月23日
平安時代叢書 第十二集 末法之世 https://t.co/kXtIhsG2en #narou #narouN7299HW
— 德薙零己 (@rtokunagi) 2023年11月23日
もっとも、著者として上記の平安時代叢書の作品群がちょうだいになっていることを認めねばならず、平易、かつ、文句なしの知的好奇心を満たしてくれる一冊である。
来年の大河ドラマは、ほとんどと言っていいほど戦争を描かないはずである。物騒な場面がないとは言い切れないが、刀や槍や弓矢での殺しあいが繰り広げられる光景ではなく、朝廷という舞台で平安時代を生きる貴族達が、役人達が、庶民達が生きていた姿を描いたドラマとなるはずである。そこには爽快感や迫力を感じる場面がさほど多いわけではなく、平和な日々の情景であるはずである。
ただ、それは平和に安穏としたのではなく、平和を作り、平和を維持するために苦心してきた人達の足跡なのだ。本書にも、そして平安時代叢書にも記したことであるが、国境の外に目を向けるとその時代の日本は戦乱に巻き込まれてもおかしくなかったのだ。それでもこの時代の日本国は平和を手にすることに成功した。そのために尽力したのがこの時代の貴族達なのだ。
本書は貴族達の優雅な、それでいて安穏とした日々の一断面を切り取った書籍に感じる。だが、その裏には、かの時代の平和を維持し続けた人達の刻苦勉励が隠れている。