直感に反することを書く。
箱の中に100個のボールが入っています。そのうちの1つは赤、残る99個は白です。目隠しをして箱の中からボールを1つだけ取り出して、また箱の中にしまいます。
多くの人はこう思うであろう。
100回やれば1回はうまくいく。
結論から言うと、上手くいく可能性は63.4%である。
1回でも赤いボールを取り出せる可能性が90%を超えるには230回のチャレンジが、99%を超えるには459回のチャレンジが必要である。
このことは有名だろう。
では、次のケースはどうであろうか?
箱の中に100個のボールが入っています。そのうちの1つは赤、残る99個は白です。目隠しをして箱の中からボールを1つだけ取り出して、また箱の中にしまいます。ボールを1回取り出すには100円かかりますが、赤いボールを取り出すと1万円貰えます。
100分の1の割合で費用の100倍が戻ってくるのである。チャレンジして上手くいけば利益が得られると考えるのではないだろうか?
結論から言うと、回を重ねれば重ねるほど損害が増えていく。
確率で言うと、100倍になって戻ってくる可能性は730分の1である。
合理的な考えならばこのようなチャレンジになど挑まない。しかし、世の中には非合理的な選択を選ぶ人がいる。何故か?
詳しくは本書を読んでいただきたい。