映画が日本に伝来したとき、映画は舞台演劇より一段下に、映画俳優は舞台俳優より一段下に見られた。
テレビが日本に普及したとき、テレビは映画より一段下に、テレビタレントは映画俳優より一段下に見られた。
同じテレビタレントでも上下関係があり、同じテレビ番組でも上下関係があった。バラエティやアニメは下でドラマやドキュメンタリーは上。同じドラマでも子供向け番組は下で大人向け番組は上。番組のメインターゲットが子供である番組は「ジャリ番」と扱われ見下されていた。
本書は、「ジャリ番」と扱われ見下されていた番組を作り出し、圧倒的な世界観を描き出し、圧倒的なブームを生み出し、圧倒的な視聴率を叩き出し、圧倒的な経済効果を算出した番組を世に送り出した人達の情景である。
今もなお「ジャリ番」の概念を持ったまま、常識をアップデートできずにいる人がいる。
それはそれで別に構わない。
その概念であることはその人の勝手だ。
ただ、そんな時代遅れな概念は、嗤われ、見下されるとだけ言っておく。
もう時代は違う。