サッカーというものは、基本的に1週間に1試合、多くても1週間に2試合である。つまり、年間50試合もすれば多い方、70試合となったら尋常ならざる過密日程となる。
そしてこれはどの国のサッカーでも同じだが、その国の中から選び抜かれたクラブが集まってリーグを結成し、総当たりでもっと成績が良かったクラブが優勝、成績が悪かったクラブは降格となる。現在の日本だと、日本中から選び抜かれた60クラブがJリーグとなり、Jリーグのクラブは20クラブずつ、上からJ1、J2、J3の3つのディビジョンに分かれ、頂点に位置するJ1で優勝したクラブが日本最強のサッカークラブとなり、J1で下位だとJ2の上位と入れ替わり、J2下位はJ3上位と入れ替わり、J3下位はJリーグから退会となってアマチュアに降格となる一方、アマチュアのトップに位置するJFLの上位がJ3としてJリーグに加盟することとなる。
話が長くなったが、J1からJ3の3つのディビジョンがそれぞれ20クラブずつであり、各クラブは自分の本拠地で19試合、相手の本拠地で19試合、合計38試合をこなして順位を決める。どのクラブと対戦しても1勝は1勝、1敗は1敗であり、全ての試合は一年間の全体で見た場合、38分の1の価値である。この仕組みは世界的に見て珍しいものではない。
と同時に、38分の1であるはずの試合が特別な意味を持つケースが多々存在する。それはクラブの宿敵との対戦であり、その試合は38分の1以上の位置づけを持つ。仮に38試合のうち36試合で勝利し優勝したとしても、残る2試合が宿敵に敗れた試合であった場合は、優勝の嬉しさではなく宿敵に敗れた悔しさがつきまとう。それとは逆に、宿敵が自分達よりはるかに上の順位でも、宿敵との試合に勝利を収めれば、それが至福の時を迎える。
それが、ダービーである。
ASローマとラツィオ、ACミランとインテル、セルティックとレンジャーズのように、同じ都市を本拠地とするクラブの激突、また、アヤックスとフェイエノールト、レアルマドリードとFCバルセロナ、リーベルプレートとボカジュニアーズのように国内の覇権を争う宿敵同士の激突、さらには宿命の対決とすべきブラジルvsアルゼンチンの代表同士の激突を本書は熱く書き記す。
原著刊行は2008年、邦訳は2009年であり、それからもう16年が経過している。その間にJリーグはさらにクラブを増やし、宿敵を増やし、ライバル関係からなるダービーマッチが増えていった。それこそ、Jリーグの試合のある日はどこかで必ずダービーマッチが存在するといったほどだ。
さて、今日はどうなるか。



